税務調査に来た税務署の職員に「お茶、コーヒー、昼食」などは出さなくてもいいといった噂があります。
これは、本当なのでしょうか?
今回は、税務調査時の対応についてお話します。
お茶、コーヒーは提供してもいい!
税務調査に来た税務署の職員であっても、お茶やコーヒーの提供はしてはいけないという決まりはありません。
調査を受ける側の社長からすると、「なんで税務調査の来られてるのに、お茶まで出さないとあかんねん」と思われるかもしれませんが、そこは堪えてください。
お客様が来客したときのマナーと同じです。
お茶を出してあげて、「調査もたいへんですね」なんて一言かけてあげるくらいの余裕が税務調査には必要です。
お茶の提供や態度で税務調査が緩くなるわけではありませんが、税務調査といえども人対人です。
そのような対応されて、嫌な気持ちになる人はいないでしょう。
税務調査のスムーズな進行には、こういった対応が必要です。
では、どうして税務調査で来た税務署の職員にお茶やコーヒーを提供しなくていいという噂があるのでしょうか。
税務署の職員は公務員ですので、接待を受けるわけにはいかないのです。
お茶やコーヒが接待に当たるといった考え方があったのでしょう。
しかし、お茶は飲みますが、昼食は絶対といっていいほど断られます。
12時くらいになると、調査を中断して食事を取りに一旦社外へ出ていかれます。
昼食は接待という意味合いが強いのかもしれません。
どこからが接待で、どこまでが接待ではないかという判断基準はありません。
お茶やコーヒーが接待に当たるかは正直微妙なラインです。
来客マナーとして、お茶を提供することは普通ですので、これは接待には該当しないといったところで、税務職員も提供を受けるのでしょう。
コーヒーはダメという時代があった!
税理士事務所に勤務しているとき、よく所長が「税務職員はお茶は飲んでも、コーヒーはこちらからどうぞと言うまで飲みませんから」と税務調査の時にお客様に説明していました。
「もっと調査対策とか他のこと説明しろよ」と思いながら聞いていたのですが、昔はコーヒーは提供されても飲んではダメというルールがあったようです。
コーヒーはお茶よりも高級品だったといったところでしょうか。
しかし現在では、おそらくコーヒーはダメといったルールはありません。
ある調査の時もこちらが「どうぞ」と言う前に、普通に提供されたコーヒーを税務職員が飲んでいました。
それを見た所長があわてて「どうぞっ」と言ってました。
お客様に説明した手前、こちらが「どうぞ」言う前に飲まれたくなかったのでしょう。
隣で、あわてる所長を見て笑いをこらえるのに必死でした(笑)
お客様も調査が終わってから、「どうぞと言う前にコーヒー飲んではりましたね」と笑ってました。
税務調査でコーヒーは飲まないなんてことはありません。
税務調査であっても適度なマナーで臨むことが大切!
税務調査で来た税務署の職員にお茶やコーヒーを出す、出さないの以前に、税務署の職員であっても適度なマナーで臨むことが大切です。
税務調査だからといってマナーを度外視した対応で臨むのは、絶対にプラスにはなりません。
だからといって、過度に好意的に接待しようとしても、相手が受けてくれませんし、それで調査が緩くなるということもありません。
普通にお客様来られた時のように、お茶を出して、時間が長くなればコーヒーを提供するという感覚いいかと思います。
税務職員だからこれをしてはダメというのもありません。
受取れないものは、はっきりノーと言ってくれますので、気を使いすぎる必要もないかと思います。
普段通りの対応で税務調査に臨むようにしましょう。
まとめ
税務調査でのお茶やコーヒーの提供についてまとめてみました。
税務調査に来られて嫌な気持ちなのはわかりますが、普通のお客様と同じように対応しましょう。
それがお互いギスギスせずに、スムーズな税務調査が進む秘訣です。