飲食店を開業してすぐにお客様がいっぱい来て繁盛店になればいいのですが、そんなにうまくいくことはレアなケースです。
お店が軌道にのるまでに、数ヶ月はかかるのではないでしょうか。
そこで考えておきたいのが開業直後の運転資金です。
運転資金をしっかり準備しておかないと、お店が軌道にのる前にお金がなくなって閉店なんてこともありえます。
今回は飲食店の開業直後の運転資金についてざっくり解説いたします。
運転資金は3ヶ月~6ヶ月分が理想
飲食店の開業直後に用意しておきたい運転資金(お金)は最低でも毎月の支払い額の3ヶ月分です。
要は3ヶ月間売上が0円でもお店を維持できるお金ということです。
お店を維持するためには次の経費が必要になります。
・店舗維持費
・人件費
・仕入費
・備品費
・諸経費
店舗維持費にはお店の家賃はもちろんのこと水道光熱費なんかも含まれます。
人を雇えば人件費が必要になりますし、食材やドリンクの仕入代も必要になります。
お箸、おしぼりやゴミ袋などの消耗品が備品費、電話代や音楽を流すならUSENの使用料など諸経費が必要になります。
こういった経費を支払うために準備しておくのが運転資金です。
もちろん想定していた売上がすぐに上がればそのお金から支払いをすればいいのですが、やはりお店が軌道にのるまでには時間がかかるものです。
資金が足りないと焦りもでてきますし、資金繰りのことで頭がいっぱいになって営業に集中できなくなると悪循環に陥ってしまいます。
そうならないためにも、運転資金は余裕をもって3ヶ月~6ヶ月分くらい用意するようにしておきましょう。
固定費はできる限り少なくする!
運転資金が少ない方がその分準備しておくお金は少なくてすみます。
運転資金を少なくする方法は、固定費を下げることです。
固定費とは上の経費で言うと「店舗維持費」と「人件費」です。
なかでも店舗維持費の大部分を占めるお店の家賃が一番の考えどころです。
家賃は売上が0円であっても支払いわなければなりません。
家賃が低ければ、毎月の固定費も下がるという事です。
もちろん飲食店を繁盛させるためには店舗の立地も重要な要素です。
立地がよければ当然家賃も高くなります。
そこは家賃と集客のバランスを考えてオープン前に計画を立てる必要があります。
また、家賃を下げるためにお店を狭くするという手段もあります。
お店を狭くすれば家賃は下がります。ただ席数が減るため売上も減るのではないかといった不安もあるかもしれません。
でも、考えてみてください。
有名店でもない限り最初からお客さんがいっぱい来るとは考えにくいです。
まずは小規模なお店でスモールスタートしてみるのはどうでしょうか?
一人で回せるくらいの小さなお店であれば人を雇う必要がないので人件費も削減できます。
席数が少なければすぐに満席になるので人気のお店という評判も得られるかもしれません。
まずは一人で回せるようなお店でスモールスタートするのが、飲食店を成功させる一つの秘訣かもしれません。
運転資金の準備方法
運転資金の必要性はわかったとしても、そのお金をどうやって準備するかです。
一つは自己資金です。
オープンまでにしっかり貯めておくことで、オープン直後の不安を取り除きましょう。
もう一つは金融機関からの融資です。
飲食店のオープンには店舗の改装費用や保証金などかなりのお金が必要になります。
自己資金だけではなかなかまかない切れない部分は金融機関の融資を利用しましょう。
日本政策金融公庫などは創業支援として実績のない個人事業主でも融資を受けることができます。
借金というとマイナスのイメージがありますが、お金がないとお店はつぶれてしまいます。
また実績が出てしまうとお店の業績が悪い場合にはお金が必要になったときに融資できないという判断を下されるかもしれません。
創業融資だと事業計画や今までの経験によって融資判断が行われるので比較的お金を借りやすいです。
開業前に一度、日本政策金融公庫の融資を検討するようにしてみましょう。
まとめ
飲食店の開業直後の運転資金についてまとめました。
開業直後に思っていた売上が上がらないと不安になるものです。
ある程度のお金があれば心の余裕ができるので、運転資金はしっかり準備するようにしておきましょう。
また固定費を下げて毎月の必要資金をなるべく少なくなるように開業時の計画を立てておきましょう。
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