断れるものなら断りたいのが税務調査です。
税務署の職員が会社にやって来て、1日~2日間くらいかけて、帳簿を精査されます。
税務調査はあくまでも申告内容の確認ですが、あまり気持ちのいいものではありません。
社長や経理担当者は時間的ダメージと精神的ダメージを受けることになります。
そんな税務調査を断ることはできないのでしょうか?
税務調査は断れない!
残念ながら税務調査は断れません!
これが、結論です。
「そこを税理士の力でなんとかしてくださいよー」と思われる社長もおられるかもしれませんが、税理士でも税務調査を拒否することはできません。
税務署の調査官には、「質問検査権」という権限が認められています。
税務調査は、申告額の適否を検証するもので、そのためには納税者に質問を行い、物件を検査しなければなりません。
税務署の調査官は、名目上は適正申告の確認ではありますが、心の中では「否認事項を発見してやろう」と思って税務調査にやっていきます。
調査官は証拠資料を収集して、否認事項を納税者に認めせるためには、
質問 → 回答 → 証拠資料 → 正否の検証 といった流れの繰り返しになります。
納税者が税務調査を断ってしまうと、調査自体が進まなくなっていしまいます。
調査官が税務調査の中で質問したことなどに対して、何も答えなかったり、嘘の回答をしたような場合は罰則規定が設けられており、納税者には不当な調査ではない限り、税務調査の受忍義務があります。
こういった理由から、税務調査は断れないとされています。
税務調査でもプライベートまでさらけ出す必要はない!
税務調査を断ることはできませんが、認めることできないような調査手法は、理由を聞いて場合によっては断ることができます。
「金庫の中身を見せて欲しい」とか、「事務所の机の引き出しの中身を見せてほしい」といったことが調査官から言われる可能性があります。
税務調査では、法人の事業と関係ないプライベートな部分まで見せる必要はありません。
もし調査官から金庫や机の引き出しの中身を見せてほしいと言われた時は、なぜ見たいのか理由を聞くようにしましょう。
任意調査では、金庫や机の中に二重帳簿や簿外の預金通帳が保管されているといったような根拠がないと調べることができません。
ですので、そこは一言「なぜですか?」と理由を聞いて断るようにしましょう。
もし、見せる場合であっても、調査官に直接金庫や机の引き出しに触れさせる必要はありません。
求められている資料のみを、納税者が取り出して提示するようにしましょう。
税務調査は協力姿勢で対応を!
税務調査では調査官に協力姿勢で対応することをおすすめします。
調査官は何か不正を見つけてやろうといった意気込みでやってきます。
そんな相手に協力しろというのも、社長からしたら腹の立つ話かもしれません。
それでも、協力姿勢で対応するべきです。
やはり調査官と言えども人の子です。
真摯な対応で調査がスムーズに運ぶ方が、気持ちがいいはずです。
逆に、非協力的であると調査官も意地になって不正を暴いてやろうといった気持ちがわいて、税務調査が厳しくなるかもしれません。
税務調査で嫌な気持ちなのはわかりますが、ケンカ腰で臨んでも何もいいことはありません。
見解の相違といった部分で、意見の食い違いはあるかもしれませんが、始めから非協力的な姿勢でいると調査自体が前を向いて進まないことになります。
そうならないためにも、税務調査には協力的な姿勢で対応するようにしましょう。
あまり、協力しすぎて余計な資料まで出してしまうなってことがないようにも気をつけておきましょう。
言われた必要書類だけ提示するといった感じです。
まとめ
残念ながら税務調査を断ることはできません。
税務調査には協力姿勢で、スムーズに調査が終わるようにしましょう。
なお、当事務所では税務調査による社長や経理担当者の負担を軽減できるように書面添付を実施し、税務調査省略に力を入れております。
適正申告を心がけているのに、税務調査が不安だと思われている方は、ぜひ下のお問合せボタンからご相談ください。