おはようございます。
大阪の税理士、三松です。
今回は「税務調査対策」についてです。
日ごろから書類の整備を心がける!
会社を経営したり、個人事業を営んでいる場合、税務調査と聞いて、良い気分になる人はいないでしょう。
後ろめたいことがある人は当然ですし、きっちり帳簿をつけて適正な納税をしている人であっても税務署には来てほしくないものです。
しかし、長年事業を続けているとやってくるのが税務調査です。
さて、税務調査を無事に乗り切るための一番の対策は何かと言うと…
日ごろからの書類の整備と証拠作りです!
税務調査が行われると、調査官は会社が行った取引についてさまざまな観点から検証を行います。
まずは帳簿から取引内容や金額を確認し、気になることがあれば、社長や経理担当者に質問がされます。
取引の契約関係や事実関係、取引実態についての確認がされます。
調査官が取引実態を確認するために重要なものが、各種証拠資料となります。
証拠資料とは、契約書や議事録、稟議書、取引価格や計上金額の根拠資料などです。
こういった資料をしっかり整備しておくことで、調査官にあらぬ疑いを持たれずに済み、税務調査がスムーズに進むことになります。
日ごろからの書類の整備や証拠作りが、いかに重要かということです。
税法には明確な正解がないものもあるので、証拠資料が生きてくる!
法人税法には、明確な正解が規定されていないものもあります。
例えば「時価」です。
法人の取引は時価により行う必要がありますが、実務上、時価の算定は複数存在することがほとんどで、明確な規定はありません。
このように、正解がない項目があるため、証拠資料や根拠資料が生きてくるのです。
調査官も適正納税という大義名分がありますが、やはり納税額を大きくしたいといった気持ちがどこかしらにあります。
あいまいな資料で明確な根拠が示せない場合には、調査官の意見が通ってしまう場合があります。
そうならないためにも、日ごろから書類整備や証拠作りを心掛けてください。
しっかりとした証拠資料を作って、経済合理性を明確に説明することで、会社側の主張が通るようになります。
誤りや合理的でないことの立証責任は調査官側にあり、会社の主張が明確であればあるほど、反証することが困難となり、税務調査で否認される可能性は低くなります。
まとめ
無駄な税金を払いたくない、節税をしたいと思うなら日々の書類整備や証拠作りを心掛けてください。
グレーな部分ほど、きっちりとして資料を揃えて、経済合理性を説明する必要があります。
楽して節税はできません。経費で落としたかったら、それなりの労力がいるということです。(もちろん経済合理性があってですが…)
いざ、調査が始まるといってすぐに準備できるものではありません。
日々の業務としてコツコツ取り組んでいきましょう(^^)/