おはようございます。
大阪の税理士、三松です。
今回は「資金繰り」についてです。
消費税増税による資金繰りの見直し
消費税率が8%から10%に引き上げられることで、資金繰りに影響が出てきてます。
飲食店などでは、食材の仕入れは8%で販売は10%といった事業者が多いと思いますが、この場合は一時的に資金繰りは楽になりますが、消費税の納税額が多くなるので、資金繰りに注意しておかないと消費税が納税できなくなってしまいます。
また、一般の企業であっても増税により支払額が増加することや、売上に対しても預かる消費税が増えることから納税額の増加が予想されます。
しっかりと資金繰りに注意しておかないと、納税資金が不足する可能性があります。
消費税増税を一つのタイミングととらえ、資金繰りの見直しや資金繰りを良くするための対策を考えましょう。
資金繰り対策としてできること
資金繰り表を作成して自社の資金繰りについて把握しましょう。
月次や日次の資金繰り表を作成し、資金の動きを把握しましょう。
資金繰り実績表については、会計ソフトにひと手間加えるだけで簡単に作成ができてしまいます。
資金繰り実績表で現在の資金の流れがわかれば、次に作成するのが資金繰り予定表です。
今後の売上や仕入の見込みから、資金繰り予定表を作成して将来の資金の動きを予想してみましょう。
資金不足が生じる見込みがある場合は、早めに融資の対策を検討するようにしましょう。
資金繰りに影響が大きい情報は、社内で共有しましょう。
社長一人で経営している場合は、社長自身が今後の入金を把握していれば問題ありませんが、営業担当者や経理担当者など部門ごとに管理されているような会社では社内での情報共有が重要になります。
特に金額の大きい入出金の情報は、社内で共有できる体制を整えましょう。
回収や支払いタイミングを把握し、条件面の見直しを検討しましょう。
資金の回収を早めたり、支払いを遅らせることができれば資金繰りは楽になります。
ただし、条件面の交渉は、信用面での影響も考慮しながら、検討することが必要となります。
請求漏れや未回収債権の定期的な確認を行いましょう。
請求漏れや未回収の債権があると資金繰りが悪くなってしまいます。
督促する時期ややり方を検討し、未回収債権を減らしていきましょう。
適正在庫を把握しましょう。
不要な在庫は資金繰りを圧迫するだけです。
調達から販売までの期間の短縮や販売予測をしっかりと立てて、適正な数量で在庫を持つようにすれば資金繰りも楽になるはずです。
遊休資産の管理を適正にしましょう。
稼働していない資産であっても、維持管理コストや税金等が発生します。
会社の資産を見直し、未稼働や不要なものは除却もしくは売却することを検討してみましょう。
金融機関の担当者とコミュニケーションを図りましょう。
月次決算の情報や今後の経営計画など積極的に情報提供することで、金融機関の担当者と信頼関係を構築することができます。
資金不足に陥ったときに頼る先は、やはり金融機関の融資です。
金融機関の担当者と情報を共有することで、融資の相談を円滑に進めることが期待できます。
まとめ
企業にとって資金繰りは重要です。
資金がなくなれば、会社は倒産してしまいます。
自社の資金繰りを把握し、資金繰りを良くする対策を考えましょう。