5月27日に大阪府の休業要請外支援金に関するお知らせが公表されました。
新型コロナウィルス感染症拡大防止のために、大阪府の休業要請等に協力している事業者に対して「休業要請支援金」が支給されているのはご周知の通りだと思います。
でも、休業要請の対象になっていなけど、新型コロナウイルスの影響により売上が減少している事業者の方もたくさんおられると思います。
そこで、休業要請支援金の支給対象外の事業者で、自主休業や外出自粛等に伴う売上減少等で経営に深刻な影響が生じている中小企業や個人事業主に対して、家賃等の固定費を支援し、事業継続を下支えする支援金が支給されます。
それがこの「休業要請外支援金」です。
飲食店でも、もともと深夜営業をしていなかった事業者さんなんかも対象になります。
対象要件と支給額について
まずは対象要件です。
令和2年3月31日以前に開業・設立し、営業実態のある中小法人、個人事業主で次の3つの要件を全て満たしていることが必要になります。
1.令和2年3月31日時点で大阪府内に事業所を有していること
2.令和2年4月又は4月・5月の平均売上が前年同期間と比べて50%以上減少していること
3.休業要請支援金の受給対象者でないこと
そして、次は支給額です。
中小企業等については、府内に2以上の事業所がある場合は100万円が、1事業所の場合は50万円が支給されます。
個人事業主については、府内に2以上の事業所がある場合は50万円が、1事業所の場合は25万円が支給されます。
ここで言う事業所とは、「継続的に活動を行うため、一定の場所に設けられた人的及び物的設備等を有する拠点となる場所」と難しい言い回しになっていますが、例で挙げられている事務所や店舗が該当します。
複数の事業所を設けている場合は次の点に注意が必要です。
複数の事務所を設けている場合であっても、一つの建物内にある場合(例えば2階と3階)、事業所数は一つとして扱われます。
また、複数の建物に複数の事務所を設けている場合であっても、それらが同一敷地または同一住所内にあるときは、1事業所として扱われます。
自宅を事業活動拠点としている場合は、自宅を事業所として扱うことができます。
申請手続きについて
申請期間は、令和2年5月27日から同年6月30日までとなっています。
大阪府の「休業要請外支援金ホームページ」のWeb事前受付ページから、手順に従って申請者情報等を入力し、受付登録を行った後、申請書等を印刷して記入・押印のうえ、必要書類を郵送することになります。
現在は、Webでの事前受付は行っていますが、申請書類の郵送受付は6月1日から開始されますのでご注意ください。
郵送方法はレターパックライトに限定されています。
個人事業主の方は専門家による申請書類の事前確認を受けることができます
個人事業主の方は、支援金の申請が円滑に行えるように、支援金の申請に必要な書類を準備していただいた後、申請書類提出前に、税理士、行政書士、公認会計士、中小企業診断士といった専門家から事前確認を受けることができます。
専門家による申請書の事前確認の費用は、一定の額を大阪府が負担してくれますので、謝礼等を支払う必要はありません。
ただし、申請書類の代理作成などを専門家に依頼した場合などの費用は、申請者の負担になりますのでご注意ください。
あくまでも、申請書類の事前確認の部分だけということです。
専門家による事前確認がない書類を府に送付した場合は、支援金の支給までに時間を要することがあるとのこです。
ぜひ、税理士等の専門家をご活用いただければと思います。
平成31年4月2日以降に開業した場合の売上比較について
前年に開業して平成31年4月の売上がない事業者や今年に開業した事業者はどのように売上減少の判定を行うか疑問の方もおられるかもしれません。
平成31年4月2日以降に開業した場合の前年売上の比較は次のように行います。
平成31年4月2日から令和元年11月30日に開業
「開業日の翌日以降令和元年12月までの平均月間売上額」と「令和2年4月の売上額または令和2年4月と5月の平均月間売上額」との比較
令和元年12月1日から令和2年2月29日に開業
「開業日の翌日以降令和2年3月までの平均月間売上額」と「令和2年4月の売上額または令和2年4月と5月の平均月間売上額」との比較
令和2年3月1日から令和2年3月31日に開業した場合
「令和2年3月の売上額」と「令和2年4月の売上額または令和2年4月と5月の平均月間売上額」との比較
このように、昨年開業して前年4月の売上がない事業者や今年に開業した事業者についても、対象となる可能性がありますので、ぜひご確認ください。
まとめ
休業要請を受けていない事業者の皆さんも新型コロナウイルスの影響で経営が悪化している方がたくさんおられると思います。
少しずつ終息の兆しを見せつつありますが、第二波の懸念など予断は許しません。
人出が増えたとは言え、まだまだ本来の経営状態に戻るのには時間がかかると思います。
国の給付金や大阪府の支援金を活用して、このピンチを何とか乗り切りましょう。