固定費削減の取り組み方について

  • 2019年2月14日
  • 2020年6月24日
  • 経営

固定費は、売上の増減にかかわらず発生する費用です。

地代家賃、保険料、人件費といった経費が固定費に該当してきます。

新規開業時など、すぐに売上が見込めないときなどは、できるだけ固定費は抑えたいものです。

今回は、固定費削減の取り組み方について、解説いたします。

固定費の削減は費用対効果で考える!

売上を上げるためには少なからずコストはかかるものです。

 

経費はその大きさが問題ではなく、収益に貢献していない費用が問題だという認識をお持ちください。

「経費節約」とガミガミ言うのではなく、費用対効果の観点から効果的に使われていない経費を見直すためにも、まずはどの経費が売上に貢献していて、どの経費が売上に貢献していないかを確認しましょう。

 

交際費、販売促進費、広告宣伝費などは過去の習慣で惰性的に支出している場合があります。

「これまでやっていたから」、「やめたら売上が下がるかも」といった不安があるかもしれませんが、こういった費用は常識や習慣を一度疑ったみましょう。

 

意外とやめても、何も変わらなかったといったことがあるかもしれません。

もし何かの会合の会費に月10万円払っていたとして、それをやめたとしたらどうなるでしょうか?

 

なんと年間120万円の経費削減です!

 

すなわち年間120万円の利益が増加します!

 

すごくないですか?

 

売上ではなく、直接利益が増加するという事です。

ちょっと考え方を変えるだけで、ものすごい利益アップにつながります。

行動に移してみる価値は、あると思います。

 

人件費は削減ではなく適正化する!

固定費の中で最もっともウエイトが大きいのが人件費です。

 

給料が高ければ社員さんは喜びますが、利益は圧迫されます。

ですので、「人件費は抑えたい」と思う経営者は多いのではないでしょうか。

 

ただ、社員の満足がなければ、業績を上げることはできません。

会社の業績が良くても、社員の満足度が下がっていけば、おのずと業績も下がっていくはずです。

 

目標は、「限界利益を高めて、労働分配率は低く抑える」です。

 

要は、生産性を高めて、社員さんにも満足してもらおうということです。

 

数字に表すと、

 

限界利益  1,000万円   人件費 500万円の場合は労働分配率は50%です。

 

これが

 

限界利益  2,000万円   人件費 700万円だったら労働分配率は35%になります。

 

なんと、労働分配率が下がっているのにもかかわらず、人件費は増加しているのです!

 

会社の利益も増加していますし、社員さんは給料が増えているのでお互いにWinWinの関係ができてます。

 

ですので、人件費については削減ばかりにとらわれず、生産性を上げることを考えていきましょう!

 

生産性を上げるという事は、限界利益率を高めるということです。

商品の付加価値を高めて、利益率を上げる、安易な値引き販売をしない、外注費の内製化を図るなど、いろいろな方法を考える必要があります。

生産性を高めて、業績をもっと向上させていきましょう。

 

まとめ

売上が減少している場合や、売上が見込めない時期には、固定費を下げることによって、利益を捻出することができます。

固定費は売上とは連動しない費用といっても、売上を上げるためには必要なコストではあります。

固定費の見直しについては、費用対効果の観点から見直ししていきましょう。

また、人件費については労働分配率を意識して見直しをしましょう。

業績改善についても会計数字をみることが重要です。

三松会計事務所では、会計数字を活用した業績改善をサポートさせていただいていますので、お気軽にご相談ください。

 

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