おはようございます。
大阪の税理士、三松です。
今回は借入金の返済についてのお話です。
借入金の返済には利益が必要です!
事業を行っていくためには、資金が必要です。
もちろん、すべて自己資金で賄えればいいのですが、そう簡単なものではありません。
そこで、企業は金融機関から融資を受けて、事業を創業し成長させていきます。
もちろん「融資」は借金です。
借りたお金は返さなければなりません。
では、この借入金を返済するための財源はどこから出てくるのでしょうか?
その財源はズバリ「利益」です。
毎年稼ぎ出した利益から税金を支払った残りのお金から返済をするのです。
利益は全部自由に使えるお金ではないことにご注意ください。
利益には税金が課税されます。
利益から税金を支払った残りが、自由に使っていいお金であり、借入金の返済原資となるのです。
会社の資金繰り状況を確認してみましょう!
会社の資金繰り状況はどうでしょうか?
「税引後利益+減価償却費>借入金元本の年間返済額」となっていれば、しっかりと借入金を返済できる水準となっています。
減価償却費は資金の支出を伴わない経費ですので、借入金の返済原資に充てることができます。
今回はざっくり減価償却費を税引後利益に足した金額が返済原資になるんだと思っておいてください。
しかし、「税引後利益+減価償却費<借入金元本の年間返済額」となっている場合は要注意です。
借入金の返済原資が不足している状況です。
この状況で、利益が出ているからといって節税を行うと、ますます資金が不足することになります。
税金が減ったと喜んでいても、自分で自分の首を絞めていることになってしまいます。
そうならないためにも、利益が借入金を返済できる水準にあるのかどうか、しっかり確認する必要があります。
資金繰り改善ポイント!
「税引後利益+減価償却費<借入金元本の年間返済額」となる場合は、資金が不足します。
不足額を手持ち資金で返済すると会社の現預金残高が減ることになりますし、さらに新たな借入金で資金不足を補うことも考えられますが、返済金額の増加など、ますます資金繰りが厳しくなることになります。
資金繰りを改善するためには、資金を稼ぎ出すスピードを速め、資金の返済するスピードを緩めることです。
資金を稼ぎ出すスピードを速めるとは、税引後利益をアップさせることです。
つまり業績改善です。
業績を改善して、利益を増やせばおのずと資金不足が解消されることになります。
そして、借入金の月々の元本返済額を減らすことで資金の返済するスピードを緩めることができます。
返済期間の長い借入金へシフトすることで、毎月の返済額が減り、資金繰りが改善されます。
この2つに取り組むことで資金収支を改善していくことができます。
まとめ
資金繰りは重要です。
資金が不足すると事業を継続することはできません。
利益をしっかり出して、税金を払うことがお金が残る一番の方法です。
節税だけにとらわれず、資金管理もしっかり行っていきましょう(^^)/