2月16日から令和5年分確定申告書の受付が始まりました。
個人事業主の所得税の確定申告において注意しなければならないのは、家事費と家事関連費です。
個人事業主の家事費とは?
個人事業主の場合、仕入れや経費の支出のほか業務に関係のないプライベートの支出がある場合があります。
このプライベートの支出が家事費です。
家事費には次のようなものがあります。
・自分や家族の生活費(家族との食事代など)
・プライベートの遊びのために使った費用
・医療費(医療費控除の対象)
・家族に支払う家賃や給料(青色専従者給与を除く)
・事業主自身の生命保険料(生命保険料控除の対象)
・自宅の火災保険
・自宅の修繕費
・自宅の住宅ローンの利息
事業の預金通帳から支出されるものは事業に関連するものだけと完全に区分していれば問題ないのですが、個人事業主の場合なかなか難しいところもあります。
家事費は必要経費として認められないので、しっかりと区分しておく必要があります。
個人事業主の家事関連費とは?
家事費に似た項目で家事関連費というものがあります。
家事関連費とは、事業の経費とプライベートの支出が混在したもので具体的には次のような支出です。
・店舗併用住宅の家賃、水道光熱費、火災保険料、固定資産税など
・事業とプライベートで使用する車に関連する経費
・事業とプライベートで使用する電話代、インターネット接続料
家事関連費はプライベートの支出が混在しているから経費にできないというわけではありません。
プライベートの部分は経費にできませんが、事業に関連して支出しているものについてはもちろん経費に計上することができます。
では、どのように経費とプライベートを按分するのか?
家事関連費については使用時間や使用頻度、家賃などであれば使用面積などの合理的な方法によって按分します。
そして事業に関連して支出している部分を明確にすることでその部分が必要経費として認められることになります。
例:事業とプライベートで使用している車の場合
まず車の使用頻度を出します。
例えば、週7日のうち土日はお休みで月~金の5日間を事業で使用しているとします。
使用頻度は 5日÷7日 = 0.714と算出されます。
車に関連する経費(減価償却費やガソリン代など)の支出額にこの割合をかけて事業部分を経費に計上します。
事業部分の割合がいくらになるかについては正解がありません。
税務署から質問されたときにしっかりと説明できるように根拠を明確にしておきましょう。
まとめ
個人事業主の確定申告の注意点である家事費と家事関連費についてまとめてみました。
適正な申告を行うためにも事業とプライベートの支出はしっかり区分しておきましょう。
P.S虎キチ税理士の独り言
あっという間にキャンプも終盤になりオープン戦も始まりました。
阪神タイガースはいきなり3連敗のスタートとなりましたが、まだまだ調整の期間ですからね。
今は勝敗は関係ない時期です。
それよりも若手のアピールに期待です。