おはようございます。
大阪の税理士、三松です。
今回も消費税率の変更への対策についてお話したいと思います。
わかりやすい価格表示を考えましょう!
消費税率が変更されると、商品の価格表示を変更する必要が出てくる場合があります。
本体価格で表示していたら、「レジで金額が違う」とお客様からクレームを言われる可能性もあります。
そうならないためにも、誤解されないような価格表示を検討する必要があります。
価格表示には、総額表示と外税表示があります。
総額表示の例 10,800円(税込) → 11,000円(税込) 総額が変わるので変更の必要があります。
外税表示の例 10,000円+税 +税は変わらないので変更の必要はありません。
総額表示のメリットしては、支払総額が明確になります。
お客様がいちいち消費税分を計算しなくていいですし、レジにて表示された金額を精算するだけですので、わかりやすいです。
しかし、消費税率の変更により価格表示の変更が必要となるため、変更作業に手間がかかるのと、お客様に値上げの印象を与えてしまうといったデメリットが考えられます。
外税表示のメリットとしては、価格表示の変更の必要がないため、お客様にとっては値上がりした印象が薄くなります。
しかし、支払総額がわかりにくいといったデメリットをお客様に与える可能性があります。
どちらの表示方法もメリット、デメリットがありますので、自店の売り方にあった表示方法を検討しましょう。
飲食店の価格表示の例
飲食店では店内飲食とお持ち帰りの場合で消費税率が異なるために、さまざまな価格表示の方法が考えられます。
消費税率の違いの説明するPOP広告を用意する
~お客様へ~
店内で飲食される場合は消費税率10%となります。
~お客様へ~
お持ち帰りの場合は消費税率8%となります。
店内飲食とテイクアウトや出前等と両方表示する場合の明確化
自店の店内飲食とテイクアウトの割合に合わせて、少ない方を( )書きにするなど工夫が必要です。
メニュー
カレー 600円(589円)
ラーメン 650円(638円)
( )はテイクアウトの値段です。
明確に違いが分かるようにメニュー表を別々に用意する
店内飲食とテイクアウトでメニュー表の色を変える等、明確に分けることでお客様の誤解や従業員の間違いを防ぐことができます。
店内飲食とテイクアウトを同じ税込価格で表示する方法
店内飲食でもテイクアウトであっても、本体価格を異なるものにすることで、税込価格を同じにする方法です。
ただし、納税額を計算するために、どちらの税率で商品を販売したかを区分しておく必要があります。
また、テイクアウトを店内飲食に合わせて値上げした場合に、お客様から質問があった場合、容器代等のコストがかかるといった合理的な説明も必要になります。
店内用コーヒー 本体価格 364円 消費税(10%)36円 販売価格 400円
テイクアウト 本体価格 371円 消費税(8%) 29円 販売価格 400円
まとめ
消費税の税率変更に伴って、価格表示の変更が必要になるとともに、飲食店などでは複数税率に対応した価格表示を検討しなければなりません。
お客様から見てわかりやすい価格表示を心がけれるよう、対策を考えていきましょう(^^)/