ざっくりできる。資金繰り表の作成方法!

Deedster / Pixabay

こんにちは。

大阪の税理士、三松です。

今回は資金繰り表の作り方を簡単にご説明します。

 

資金繰り表とは?

資金繰り表とは、企業の資金がどのように回ってきた、またどのように回っていくかを表したものです。

商品の販売として入金された、経費の支払いとして出金した、借入金の返済として出金したなど、そういったお金の動きを表にまとめたものです。

 

資金繰り表を見ることで月末の預金残高を確認することができます。

もし、月末の預金残高がマイナスとなっている場合は、資金が不足しているということなので、絶対になってはいけません。

そうならないための対策が必要となります。

 

また資金繰り表には、資金繰り実績表資金繰り予定表の二種類があります。

 

資金繰り実績表では、その名の通り今までの資金繰りの実績が把握できます。

現預金がどのようにして増えたのか、減ったのか、その原因がわかります。

売掛金の回収なのか、融資を受けて現預金が増えたのかとか、経費の支払い、設備投資、融資の返済で現預金が減ったのかといった資金の動きの原因を把握することができます。

 

資金繰り予定表では、今後の資金の流れを表した表です。

資金繰り予定表を作成するためには、今後の損益計画が必要になります。

売上や原価、販売管理費といった損益計画に基づいて、資金の流れを予測していきます。

資金繰り予定表を作成した結果、月末の現預金残高がマイナスになるところがあれば、そこで資金がショートするはずです。

資金がショートしないように、融資を受けるなど早めの対策が必要になります。

 

今までの資金の流れを把握する資金繰り実績表と今後の資金の流れを予測する資金繰り予定表、どちらも経営するうえで重要な会計資料となります。

 

ざっくりとし資金繰り表を作ってみましょう!

簡単な資金繰り表を作ってみるとこんな感じです。

 

資金繰り表
4月 5月 6月 7月 8月
前月繰越 1,000 3,000 6,000
収入 5,000 6,000 4,000
支出 3,000 3,000 5,000
収支計 2,000 3,000 -1,000
次月繰越 3,000 6,000 5,000

 

収入の金額は、現金、預金の勘定科目から入金の金額を集計し、支出の金額は現金、預金の勘定科目から出金の金額を集計するだけです。

集計に手間はかかるかもしれませんが、ざっくりした資金繰り表はこんな感じで作成できます。

現預金の入金と出金の集計だけです。

さらに7月、8月に予測の資金収支を記載すれば、資金繰り予定表も完成します。

 

こんな感じでまずは簡単な資金繰り実績表を作ってみましょう。

利益とお金が増減が一致していなことが把握できるはずです。

 

収入と支出を3つの区分に分けてみる!

ざっくりした資金繰り表の作成で資金の大まかな流れや月末の現預金残高が把握できます。

しかし、先ほどの資金繰り表では、収入や支出の内容がわかりません。

 

つまり、売掛金の入金で資金が増えたのか、融資を受けて資金が増えたのかわかりません。

支出も同じで、買掛金の支払いなのか、借入金の返済なのか、減少の原因がわかりません。

内容がわからないと、業績が好調で資金が増えていると思っていたら、実は売掛金の回収が遅れていて、借入れを増やして資金が増えているだけなんてこともあるかもしれません。

 

そうならないためにも、資金収支を3つの区分に分ける必要があります。

 

経常収支

事業活動の資金収支をまとめたものです。

売掛金の回収であったり、買掛金の支払です。

売掛金の回収が少ない月や買掛金の支払いが多い月は、経常収支がマイナスになる可能性があります。

そういった月は仕方がないかもしれませんが、基本的には経常収支はプラスでないといけません。

経常収支がマイナスということは、事業活動がうまくいっていないということなので、経営の見直しが必要となります。

 

設備収支

機械などの固定資産の購入による支出や固定資産の売却などによって得た収入をまとめたものです。

設備投資の結果、資金繰りにどのような影響を与えているかを把握することができます。

 

財務収支

金融機関からの融資を受けたり、返済をした結果の収支をまとめたものです。

融資の返済を行っていれば、財務収支はマイナスとなります。

このマイナス分を経常収支で賄えていれば、稼いだ利益で融資の返済ができていることになります。

財務収支のマイナスが経常収支を上回っていれば、現預金は返済によりどんどん減っていくことになります。

 

さらに新たな融資を受けて、資金を増加させるのと同時に返済分の利益を捻出できるように経営改善が必要となります。

また、返済計画を見直すことも必要になるかもしれません。

 

このように、資金収支を3つの区分に分けることで、現預金の増加や減少の原因がわかり、資金の流れがより詳細に把握することができます。

 

まとめ

ほんとにざっくりとした資金繰り表の作成方法ですみません。

現在の会計ソフトでは、仕訳の入力さえきっちりすれば、自動で資金繰り実績表が作成できますのでご安心を。

今までその機能を使っていなかったという方は、経理担当者、顧問税理士さんに使えるようにしてもらいましょう。

もしわかなければ、お気軽に当事務所にご相談ください。

資金繰り表で資金の流れを把握して経営の活用していきましょう(^o^)

 

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