融資に強い会社になる方法は、月次決算をしっかりやって、月次決算を活用することです。
月次決算の活用方法は様々です。
業績の確認のために活用するのはもちろんですが、金融機関に対するアピールとして活用する方法もあります。
月次決算の結果を定期的に金融機関に報告することで、金融機関からの信頼が高くなり、融資を受けるときに有利に働く場合があります。
でも、「どのように話せばいいのかわからない」と言った不安の声もあると思います。
そんな時は、月次決算を活用した業績管理のサイクル(PDCAサイクル)の手法を身につけることによって、自然と金融機関に自社の月次業績を語れるようになっていきます。
まずは業績管理をやってみる!
まずは、月次決算をして業績管理をやってみましょう。
月次決算の数字を見てどのようなことをお考えになられるでしょうか?
売上の増減や仕入の増減といった数字の変化について、「あれが原因でこうなった」とか「もしかしたら、あのことが原因かな」といった様々なことをお考えになると思います。
そして社長が思いつかれた原因について、その対策である打ち手を考えてみましょう。
数字の変化の原因について仮説を立て、それに基づいて、攻めの打ち手、守りの打ち手をいろいろ考えてみましょう。
そうやって数字の変化について、いろいろ原因を考えて、対策を打ち、実行することが業績管理の基本になります。
PDCAサイクルを回していきましょう!
会社の将来について考えたことはあるでしょうか?
現状がしっかり儲かっているかの確認も大事ですが、将来を見据えた経営も大事です。
1年後にはどんな会社になっていたいと思っていますか?
売上規模、従業員数、得意先からの評価、金融機関からの評価、どういった事業にチャレンジしたいかなど、将来の会社の姿や社長が想像するこういった会社になりたいといった願望を言葉にしてみましょう。
目標を具体的なイメージとしてとらえ、それに向けた打ち手を考え実行しましょう。
そして、月次決算で業績の変化をつかみ取り、その原因を自分に「なぜ?」と問いかけてましょう。
さらに打ち手と成果の因果関係について仮説を立て、さらなる挽回策を実践し、目標にたどり着くといった一連の流れを習慣化している経営者こそが、好業績の会社を経営している経営者の共通点でもあります。
そしてこれが業績管理の基本となる大事な仕組みとなります。
①こんな会社になりたいという目標を考える P(計画)
②それを実現するための打ち手を考え実践する D(実行)
③その結果を月次決算からタイムリーに読み取る C(検証)
④目標とのズレを解消する挽回策を実践する A(対策)
この一連の流れを回していくことが、PDCAサイクルです!
ノートに数字の変化をつけてみましょう!
「PDCAサイクルってなんだか難しそう」と思われた社長もおられると思います。
そこまで難しく考えていただなくて大丈夫ですのでご安心ください。
まずは、月次決算の内容をノートにつけることから始めてみましょう。
毎月の売上、仕入、限界利益、固定費などの数字をノートに書いていくのです。
手書きすることで、数字の変化を直に感じることができます。
また、同じように前年の数字や、目標として立てた予算の数字も書き込むことで、前年との数字の変化や、予算に対する達成度合いも体感することができます。
そして、数字をみた感想をコメントとして残していきましょう。
毎月、コメントを考えることが、数字の変化の原因を追及することにつながると思います。
さらに、今後の打ち手も記載すれば、それだけでPDCAサイクルを回していることになります。
これを毎月、毎年繰り返していけば、金融機関に自社の業績をスラスラしゃべれる経営者になれます。
そして金融機関からの信頼を高めて、融資に強い会社になっていきましょう!