会計ソフトでの取引先別管理というと、「売掛金」や「買掛金」など貸借対照表での活用をイメージする方が多いと思います。
今回は「売上」や「仕入」といった損益計算書での取引先別管理の活用方法について解説したいと思います。
取引先別管理とは?
一つの勘定科目について取引先ごとに集計して管理する会計システムの使い方を取引先別管理といいます。
主に貸借対照表の「売掛金」や「買掛金」といった科目で取引先別管理が行われます。
取引先別管理をすることで、取引先ごとの残高管理が容易になり、別途取引先ごとの台帳やエクセルでの集計表を作成して管理する必要がなくります。
取引先別管理を導入することで業務の効率化にもつながるということです。
売上、仕入の取引先別管理の活用法
一般的には取引先別管理は貸借対照表での残高管理に適しているというイメージです。
しかし、損益計算書でも取引先別管理の活用方法はあります。
損益計算書で取引先別管理を行うことで会計データを経営に活用することができます。
まずは売上の取引先別管理を行ってみましょう。
売上が取引先ごとに集計されますので、どこの取引先が一番購入してくれているのかが一目で確認できるようになります。
このデータを分析して、いろいろ考えてみましょう。
・この取引先が一番売上が多いからもっと力を入れて伸ばしていこう。
・この取引先は売上が少ないからまだ営業をかける伸びしろがあるのではないか。
・この取引先の売上が減少しているから対策を考えないと
また仕入についても取引先別管理を導入することで、取引先ごとの取引金額が確認できるようになります。
ただし、会計システムでは金額の増減は確認できますが原因まではわかりません。
ある取引先の取引金額が増加していたとします。
その要因は「取引量の増加」なのか「取引単価の値上げ」なのかを考える必要があります。
値上げであれば価格交渉や他の取引先を探してみるといった打ち手が考えられますし、取引量の増加であれば適正な仕入数量や在庫過多になっていないか検討することが必要になります。
このように売上や仕入といった損益計算書の科目を取引先別管理することで経営に活用することができます。
まとめ
損益計算書での取引先別管理の方法をご紹介しました。
会計は経営のための大切な数字を表現してくれます。
設定一つによって単なる数字から経営に活かせる数字に変わりますので有効活用していきましょう。
P.Sトラキチ税理士の独り言
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