社会福祉法人では、事業年度が始まる前に資金収支予算書を作成しなければなりません。
法人の運営はこの予算に基づいて行うからです。
そして予算オーバーとならないためにも予算の管理をしっかり行っていく必要があります。
今回は社会福祉法人の保育所の予算管理についてざっくりとしたイメージを解説いたします。
収入の予算管理
まずは保育所における収入について予算の作成方法を確認していきたいと思います。
収入は前期の数字をベースに何%増えるといった感じでざっくり決めていってもいいと思いますが、あんまりざっくりしすぎていると意味のないものになってしまいます。
より詳細な予算を作成したいのであれば収入は次の算式により求めます。
こちらの算式で求めればより具体的な収入の予算が立つのではないでしょうか。
収入は保育園にいくらのお金が入ってくるかという目安です。
予算通り稼ぐことができて、支出が賄えるわけですから予算を割ると、保育園のお金が減っていきます。
月次決算では、予算比率をみて収入予算を達成できているか確認するようにしましょう。
支出の予算管理
支出の予算は、保育園のお金をそれぞれ経費の財布にわけるイメージです。
各経費の財布の中のお金でその支出を賄っていかなければなりません。
財布の中のお金がなくなればその経費の支出はできないということです。
毎月の支出を見ながら、予算通りにいっているか、予算を超えないか、逆にあまり過ぎないかを確認していく必要があります。
突発的な支出については補正予算を作成して対応するようにしましょう。
予実管理のためには月次決算が必要
予算を作成しても予実管理を行わなければ予算が絵に描いた餅になってしまいます。
毎月の実績と予算を比較することで、事業がうまくいっているのかもそうですし、改善点が見えてくるのです。
予実管理を行うためには月次決算が必要になります。
社会福祉法人の場合、経理規定で試算表の作成や理事長への報告が定められていることもあり、大幅に遅れるということはないとは思います。
日々の経理をしっかりやって、タイムリーに業績を確認し、予算の執行状況も確認するようにしていきましょう。
まとめ
社会福祉法人特に保育所の予算についてざっくりとしたイメージをもっていただければ。
せっかく作成した予算を活かすためにも月次決算をしっかり行ってタイムリーに業績を把握する体制を整えていきましょう。
P.Sトラキチ税理士の独り言
残り9試合。全部勝てば奇跡が起こるはず!
目指せ逆転アレンパへ!