2020年7月1日より、全国一律でプラスチック製買い物袋(いわゆるレジ袋)の有料化がスタートします。
スーパーなどは既に有料になっておりマイバックなども普及しておりますが、個人的にはふらっと立ち寄るコンビニなどの有料化はやめて欲しいなという気持ちです。
まぁ、環境のことを考えるとレジ袋削減に協力しなければいけないですけどね。
レジ袋有料化スタート
海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの解決に向けた第一歩として、プラスチック製買い物袋の有料化を通じて、マイバックの持参など、消費者のライフスタイルの変革を促すことが目的で、プラスチック製買物袋の有料化が行われます。
レジ袋の価格や売上の使途は特に決められておらず、制度の趣旨や目的を踏まえて事業者自らが設定することになっています。
ただし、レジ袋1枚当たりの価格が1円未満になるような価格設定をすることは有料化には当たらないとなっているので注意が必要です。
対象となる事業者は、基本的にはプラスチック製買物袋を扱う小売業を営むすべての事業者となっています。
また、製造業やサービス業などでも、事業の一部として小売業を行っている場合も対象となります。
例えば、美容サロンで美容グッズを販売する場合やホテル(サービス業)での土産物販売も対象となるといった感じです。
事業者側の経理上の注意点
さてさて、いよいよ本題です。
まずは事業者側の注意点をパン屋さんを例にとって確認したいと思います。
注意点はズバリ、複数税率に対応しなければなりません。
レジ袋を有償で提供する場合、中に入れるものが何かにかかわらず、標準税率が適用され10%の消費税が課税されることになります。
標準税率が適用される商品を販売している事業者さんは、特に経理上の混乱はおこらないかもしれませんが、例に挙げたパン屋さんのように飲食料品などの軽減税率が適用されている商品を取り扱っている事業者さんについては、複数税率に対応していかなければなりません。
売上がすべて軽減税率の8%で設定されている場合は、レジの設定も変更しなければなりません。
また、経理上もパンの売上は8%で記帳し、レジ袋の売上は10%で記帳しなければならないことになります。
仕訳で言うと
こんな感じで2行で仕訳を入力することになるので、ちょっとめんどくさいです。
今までなら、パンの売上(軽減税率対象商品)だけでよかったですのが、標準税率である10%の商品も販売することになるので売上の管理が少し複雑になっちゃいますのでご注意ください。
これを機に、Airレジやユビレジと会計システムの連動に取り組むチャンスかもしれません。
連動すれば自動で仕訳が取り込めますので、手間がかからず経理の効率化につながります。
お客様側の経理上の注意点
お客様として、スーパーやパン屋さんなどの小売店を利用した場合にも経理上の注意点があります。
事業者側の場合と同じく複数税率が存在することになるので、仕訳の入力に手間が増えちゃいます。
例えば、飲食店がスーパーに食材を仕入れに行った場合の仕訳です。
このように2行の仕訳に区分して会計システムに入力する必要があります。
従業員のおやつとしてパンをかった場合も同じです。
今までなら、パンの購入代金だけの経理でよかったのに、もう一つ仕訳の入力が増えてめんどくさくなっちゃいます。
まとめ
レジ袋有料化に伴う経理上の注意点としては、仕訳を軽減税率(8%)と標準税率(10%)に区分して入力しなければならないことです。
レジ袋の代金が、2円~5円と数円単位であることから消費税の計算にはほとんど影響ないのかもしれませんが、正しい経理処理を行えるようにしましょう。