会社経営を安定的に行いたいと思うのが経営者の願望だと思います。
もちろん安定して会社が成長すれば良いのですが、やはり経営がうまくいかないときもあります。
今回の新型コロナウイルスのように外部的要因によっても会社の安全性が脅かされることもあります。
こういった危機に際して、会社の安全性の目安となるのが、「経営安全率」です。
経営安全率で経営の安全性を確かめる!
経営安全率は次の算式で求めることができます。
経営安全率を求めるためには、損益分岐点売上高を求める必要があります。
損益分岐点とは、損益がトントン、つまり利益(経常利益)がゼロになる点です。
利益がゼロになるという点ですので、限界利益(粗利)-固定費が0、つまり限界利益=固定費となるところです。
この時の売上高を損益分岐点売上高といいます。
経営安全率は、経営の安全性を測る重要な指標になります。
例えば、純売上高が1億円で損益分岐点売上高が8,000万円の場合、経営安全率は20%となります。
これは売上高が20%減少すると経常利益がゼロになるということを意味しています。
数字で把握することで、「あとどれくらい売上が下がっても大丈夫なのか?」、「これぐらの値引きならまだ利益が残る」といったことがわかるようになり、経営に安心感が生まれます。
まずは自社の経営安全率を確かめてみましょう!
経営安全率を高めるためには?
現在の売上高が損益分岐点売上高に対してどのくらいの余裕を持っているかを表したものが「経営安全率」です。
この率が高いということは、それだけ利益に余裕があるということです。
経営安全率が高ければ高いほど、値下げに対しても余裕があると考えることができますし、急激な売上減少にも耐えることができます。
では、どのようにして経営安全率を高めていけば良いのでしょうか?
経営安全率を高めるためのポイントは次の3つです。
・売上高を増やす
・限界利益率を高める(変動比率を下げる)
・固定費を減らす
限界利益率を高めたり、固定費を下げることで損益分岐点売上高が下がることになります。
損益分岐点売上高が下がれば同じ売上高であっても、経営安全率は高くなります。
また、売上高を伸ばすことでも、経営安全率は高まります。
3つのポイントを少しずつ改善することで、より会社の安全性が高まるのではないでしょうか。
経営分析には適正な会計データが必要
経営分析を行うためには、適正な会計データが必要になります。
正しい数字で行うからこそ、経営の意思決定に活用できるのです。
そのためには、発生主義に基づく日々の経理が重要になります。
当事務所では、経営者の意思決定に役立てる業績管理体制の構築をサポートしております。
また、経理業務の省力化にも力を入れており、楽して経理をできるようにサポートしております。
経営分析を行いたいけど、一人社長で経理がたいへんだという方や会計データを迅速に作成し、経営に活用したいと思われるている方はお気軽にご相談いただければと思います。
まとめ
経営の安全性を確かめる経営安全率について解説しました。
数字ではあくすることで、安心感を得られますし、具体的な行動に移しやすくなるはずです。
先行きが不透明な状況だからこそ、経営の安全性を把握しておきましょう!