おはようございます。
茨木市の税理士、三松です。
確定申告が終わって思わぬ税金が出た方はおられませんか?
そんな時こそ、月次決算を始めるチャンスです。
確定申告で税金が高かった!
確定申告書を作成すると、「税金が思っていた以上に高かった!」と思われ方もいらっしゃると思います。
税金が高くなったということは、それだけ事業が儲かっていたということなので喜ばしいことだと思います。
でも、「税金が高い」と思ってしまうのはなぜなのでしょうか?
それは、経営者の感覚と実際の数字にズレが生じているからです!
経営者の感覚で、今年も去年と同じくらいの利益だろうと予想していたとします。
もちろん利益が同じくらいなら、税金も同じくらいだろうといった予測ができます。
そういった感覚で経営を行っていると、実際に決算書を作成してみると思わぬ利益が出ていたということがよくあります。
自分の予想より利益が出ていたということは、もちろん税金も予想より高くなるということです。
それで、「税金が高い!」と思ってしまうわけです。
経営者の感覚も大事だが…
経営者の感覚は、もちろん大事です。
今までのさまざまな経験や実績をもとに、研ぎ澄まされた経営感覚は経営者の武器になります。
経営感覚を研ぎ澄ますことで、業績悪化の兆候に気づいたり、業績改善のきっかけを作ることもあると思います。
しかし、経営者の感覚だけに頼ってしまうと、決算の時に思わぬ利益が出たという風に、経営者の感覚と実績にズレが生じてしまうことになるのです。
では、そういった経営者の感覚と実績のズレをなくすためには、どうしたらいいのでしょうか?
月次決算に取り組んで、実績の数字を見ることだと思います。
月次決算とは、毎月決算をするように月ごとに会計を締めて、その月にいくら儲かったのかを計算することです。
月次決算に取り組めば、毎月の売上であったり、利益といった数字が把握できるようになります。
そうすることで、経営者の感覚と実績を比較し、ズレが生じていれば、そのズレを毎月修正していくことで、最終的な決算で着地点が見えてくることになります。
月次決算のメリット
月次決算に取り組むことで、「税金が高い!」と思わなくなるのかというと、絶対に思わなくなるとは言い切れません。
ただし、免疫力はつきます!
先ほども書いたように、月次決算に取り組めば毎月の利益を把握することができます。
10月まででどれくらい儲かっているのかなというのが、11月中にはわかるわけです。
そして、ここからは経営者の感覚が大事です。
11月、12月で計上されるであろう利益を予測して、10月までの利益と足し算すれば、ざっくりですけど1年間の利益が11月中に把握できるという事です。
予測が入るので、絶対にこの数字になるかというと100%とは言えませんが、2ヶ月間の利益予測であればその精度は高いのではないでしょうか。
ましてや、1年間何もせずに感覚だけで算出した利益予測よりも格段に精度は高いはずです。
そして、さらにここからが月次決算に取り組むメリットです。
11月中に1年間のおおよその利益が把握できました。
税金もこれくらいだろうといった予測もできました。
「税金、高っ!」と思ってしまいました。
さて、どうするか?
社長、節税に取り組みましょう!
「税金、高っ!」って思ってから、本番の決算の締めまでまだ1ヶ月あります。
従業員さんに賞与を出すなり、来年買う予定だった備品などを前倒しで買ったりと、合法の範囲内であれば節税に取り組むことができるのです。
確定申告の時では、「税金、高っ!」と思ってもどうしょうもありません。納税するだけです。
でも、月次決算で前もって税金の額がわかれば、税金をコントロールできるということです。
もちろん、過度の節税は資金の余裕をなくすので禁物ですが、資金と税金のバランスを見ながら節税に取り組んでいきましょう。
「税金、高っ!」から「これくらの税金だね」と免疫力がつくわけです。
まとめ
確定申告が終わって「税金、高っ!」と思われた方は、月次決算に取り組むチャンスです。
早めに利益を把握する体制を整えて、税金をコントロールしていきましょう。