損益計算書を見ることで、会社全体の売上、原価、経費、そして利益を把握することができます。
損益計算書では、会社として儲かっている、儲かっていないはわかっても、「どの商品が売れているのか?」、「どこの得意先が売れているのか?」といった好調の原因がどこにあるのかっといった詳細まではわかりません。
また飲食店などで複数の店舗を経営している場合、会社全体では儲かっていても、どこかの店舗が大赤字で足を引っ張ているといったこともあるかもしれません。
そういった細かい損益を把握するために必要なのが部門別損益の把握です。
部門別の損益で儲かる原因を追究する!
会社全体の損益を部門別に細分化することで、さまざまな利益を確認することができます。
店舗別、商品別、取引先別、営業担当者別、などなど。
このように部門に細分化することで、儲かる原因を追究することができます。
例えば、飲食店で店舗別の損益を確認してみると、A店舗は儲かっているのにB店舗は儲かっていないといったことがあります。
そうした店舗別の数字が見えてくると、業績が良い店舗と業績が悪い店舗を比較して何が違うのかを考えてみることができます。
業績が良い店舗のやり方を取り入れることで、業績改善につながるかもしれません。
どうしても改善が難しいようであれば、店舗の撤退といった経営判断もする必要があるでしょう。
また、商品別に部門を設定することもできます。
商品別に粗利益を把握すると、売れ筋商品の利益率が低くて儲けにつながっていなかったなんてことも判明するかもしれません。
部門別(商品別)の損益を把握することで、「もっと利益率の高い商品を販促していこう」という経営判断ができるのです。
このように、全体の損益計算書を見ていただけではわからなかったことや経営判断に必要な数字をあぶり出すのが、部門別で損益を管理するメリットです。
お客様に部門別損益を提供して気づいていただく!
お客様にはなるべく部門別損益が把握できるシステムをご提供しています。
経営数字を少しでも経営に活用していただきたいからです。
部門別に損益を把握するためには、まずはお客様のヒアリングが重要になります。
お客様自身がどのような損益を把握したいのか、それをすることによって経理の負担にならないかなどを考慮しながら仕訳など会計システムを設定させていただきます。
部門別に損益を把握することは重要ですが、経理業務は複雑になってしまって手間ばかりかかるとなっては意味がありません。
なるべく経理は楽にできるように、そして経営判断に役立つ数字を提供できるようにサポートしています。
部門別に損益を把握することで、お客様に経営のヒントではないですが、何か気づきを与えることができればと思っています。
先日も店舗別の利益を出すことで、「一つの店舗でどれくらい儲かっているのかわかってよかった」と言っていただけました。
もちろん数字を確認して、行動するのはお客様です。
その数字をみて、「もっと販売を強化するべきだ」、「利益率の良い商品に力を入れよう」、「この店舗は撤退しよう」とさまざまな経営判断があります。
その経営判断をするきっかけになる数字が、部門別損益に取り組むことで確認できるようになります。
少しでも経営が良くなるように、財務面からサポートしていきたいと思っています。
まとめ
部門別損益の把握の把握についてまとめさせていただきました。
部門別に損益を把握するためには、会計システムの設定が重要になります。
どの数字を見たいのか、その数字を見るためにどれくらいの手間がかかるかなど、顧問税理士など専門家に相談しながら部門を設計するようにしましょう。