阪神タイガースで16年間プレーした鳥谷選手は、今季からパ・リーグの千葉ロッテマリーンズに移籍してしまいました。
できれば阪神一筋で現役を終えてほしかったですが、本人が現役続行を強く希望したため退団が決定し、今年の3月にロッテが獲得を発表し移籍が決定したわけです。
ロッテでもう一花咲かせてくれることを期待します。
さて、鳥谷選手の今季の年俸はというと、一軍最低保証額の推定1,600万円だそうです。
昨年のタイガースでの年俸4億円からの大幅ダウンとなっています。
プロ野球選手の年俸が大幅にダウンしたときに、「住民税、払われへんで」といった声が囁かれます。
そこで、「鳥谷選手は住民税を支払えるのか?」という観点で住民税の仕組みについて解説したいと思います。
住民税の仕組みについて
住民税とは、都道府県や市区町村の住民がその地方団体に納付する税金で、都道府県民税と市町村民税を総称した呼び名となっています。
給料をもらっている会社員の方は、会社が源泉徴収票を市区町村に提出することで住民税が決定します。
個人事業主の方についても、税務署に確定申告をすることで住民税が決定されます。
このように一定の方を除いて、住民税の申告を提出するということはほとんどありません。
一般的な収入に対する住民税の税率は10%です。
よく、あそこの市は赤字やから住民税が高いといった噂が流れたりしますが、そんなことはありません。
神戸であろうと千葉であろうと一律で課税されます。
住民税は、前年の所得(収入)に応じて課税されます。
前年の1年間の収入に基づいて税金が計算されて、5月の中旬くらいに納付書が届きます。
個人事業者の方であれば、市区町村から届いた納税通知書により、年4回に分割して納付することになります。
会社員の方は、お給料から12回に分割して住民税が天引きされます。
この6月から新しい住民税に金額が変更されているはずです。
このように、前年の収入に対する税金を今年支払っていく仕組みになっていることが「住民税は後からやって来る」と言われている所以だと思います。
鳥谷選手は住民税を支払えるのか?
さて、鳥谷選手の昨年の年俸は4億円です。
プロ野球選手は個人事業主なので、ここから必要経費を引くことができますし、住民税も生命保険料控除や扶養控除といった所得控除が儲けられていますので、4億円に対して丸々税金がかかるわけではありません。
また、高額年俸の選手であれば個人会社を設立して、そこから給料という形で報酬を得ている可能性もあります。
そういった細かい話を抜きにして、ざっくり住民税を計算すると
4億円×10%=4,000万円 約4,000万円の住民税を今年支払うことになります!
はい、今季の年俸1,600万円を越えちゃいました。
もちろん、実際の税額はもっと少なくなると思いますが、おそらく今季の年俸のほとんどが住民税でなくなってしまうのではないでしょうか。
税金分はしっかり残しておくことが大事
鳥谷選手はバッティング、守備ともに堅実な選手でした。
そういったプレースタイルがフルイニング出場を続けてこれた要因だと思っています。
そんな、鳥谷選手はきっとお金についても堅実だと思います。
しっかり、今年の住民税を支払うお金を残しているに違いないです。
鳥谷選手が住民税を支払えるどうかなんて、余計な心配でしかありません。
個人事業主の方も住民税分は、しっかり残しておくことが大事です。
会社員の方であれば、毎月給料が支給されるので、住民税が支払えないということはあまりないかと思います。
しかし、個人事業主の場合は事業にはやはり波があります。
前年が好調でも、今年に入って一気に業績が悪くなるといったことも考えられます。
そうなると、住民税が支払えないといった状況に陥ることだってあります。
そうならないためにも、税金分を見込んだ資金繰りを見据えていく必要があるのではないでしょうか。
手許にあると使ってしまうという方は、銀行に別の預金口座を作ってそこに税金分を貯めておくという方法がおすすめです。
まとめ
事業を継続するためには、鳥谷選手のような堅実なプレースタイルが必要です。
残念ながら、今季の阪神タイガースとの交流戦は中止になり甲子園で鳥谷選手を見ることはできませんが、新天地ロッテでの活躍を期待したいと思います。