利益が出ているのにお金がないのはなぜ?黒字なのに会社の現金が増えない理由!

「利益は出ているはずなのに、なぜか会社のお金が増えない」

「決算書では黒字なのに、預金残高を見ると余裕がない」

このような疑問を持ったことはないでしょうか。

実は、利益と会社に残るお金は同じではありません。

今回は、黒字なのに会社のお金が増えない代表的な4つの理由を、経営者の方にも分かりやすく解説します。

 

①借入金の返済をしている

黒字なのに会社の現金が増えない1番の理由は、金融機関からの借入金の返済です。

 

金融機関からの借入金の返済については、利息部分は経費になりますが元本返済については経費になりません。

あくまでも借りたものを返しただけなので損得を発生しないという考え方です。

この考え方を理解していないと、黒字でもお金が増えないという悩みにつながってしまいます。

 

例えば、借入金の返済が年間100万円あったとします。

当期の利益が100万円で、借入金の元本を100万円返した場合、お金の収支としては0円になり現金は増加しないことになります。

もっと厳密に言えば、この利益は税金を払った後の利益になります。

例えばわかりやすく税金を30万円と仮定すると、100万円の利益が出ても税金を支払ったあとに残る利益は70万円です。

そこから借入金の元本100万円を返済すれば、利益が出ていても会社のお金は減ることになります。

 

会社のお金を増やしていくためには、利益だけでなく、税金や借入金返済なども含めて必要な利益水準を考えることが重要です。

 

 

②売掛金が増えている

黒字なのに会社にお金が増えない理由の2つめが売掛金の増加です。

 

会計では「発生主義」といって商品の販売やサービスの提供があった時点で売上(収入)として認識します。

つまり現金の入金がなくても収入は増えていくので会社としては黒字になるわけです。

 

売上の未入金については「売掛金」という勘定科目で処理することになるので、売掛金が増えてくれば儲かっていても会社にはお金がない状態になります。

 

販売して終わりではなく、売掛金を回収して会社のお金が増えますので資金繰りを考えると売掛金の早期回収を意識しなければなりません。

また売上が伸びているときは売掛金も増加している可能性が高いので、運転資金が必要となります。

そんな時は早めの融資を検討し対策するようにしましょう。

特に売上が急激に伸びている会社では、「儲かっているのに資金繰りが苦しい」ということが起こります。成長している会社ほど、利益だけでなく売掛金や資金繰りを確認することが重要です。

③在庫が増えている

売掛金と同じく在庫が増えている場合も、黒字なのに会社にお金が増えない理由の一つです。

 

仕入れた商品でも期末時点で販売されていないものは在庫として資産に計上され、その期の売上原価にはなりません。

そのため、お金は仕入時に出ていっていても、その全額が当期の費用になるわけではありません。

 

つまり会社は儲かっているとなります。

しかし在庫はまだ販売されていない商品です。

将来お金に変わるものですが、今はまだお金ではありません。

 

決算書上利益が出ていても在庫が増えていればお金がないとなってしまいます。

過剰在庫は資金繰りを苦しくしてしまいますのでしっかりとした管理が必要になります。

 

④設備投資をしている

黒字なのに会社にお金が増えない理由の4つ目は設備投資をしている場合です。

 

設備投資をした場合、多額のお金が出ていきます。

お金が出ていくので会社は儲かっていないと経営者は考えがちですが、決算書ではそうではありません。

設備投資は基本的には固定資産となり減価償却を通じて数年にわたり按分して経費化することになります。

例えば1,000万円の設備を現金で購入した場合、その時点で1,000万円のお金が出ていきます。しかし、会計上は原則として1,000万円全額をその年の経費にするのではなく、耐用年数に応じて減価償却費として複数年にわたって費用化します。

 

このように、設備投資をすると『実際に出ていくお金』と『決算書に計上される費用』に差が生じるため、利益が出ていても現金が減ることがあります。

 

まとめ

黒字なのに会社のお金が増えない理由を4つのポイントでまとめてみました。

このほかにも、税金の支払いや買掛金・未払金の増減など、利益とお金が一致しない理由はいくつもあります。

大切なのは「利益が出た・出ていない」だけを見ることではありません。

利益が出ているのにお金が増えていないのであれば、「借入金返済なのか」「売掛金なのか」「在庫なのか」「設備投資なのか」、その原因を把握することが重要です。

毎月会社の数字を確認していれば、資金繰りが厳しくなってから対策するのではなく、早い段階で融資や経費の見直しなどを検討することができます。

数字を見る目的は、過去を確認することではなく、これからどうするかを考えることです。

会社の数字を見るポイントについては

試算表はどこを見る?社長が毎月確認したい6つの数字!

で解説しています。

利益は出ているのにお金が増えないとお悩みの経営者様へ

「黒字なのに会社のお金が増えない」

「売上は伸びているのに資金繰りに余裕がない」

このような場合は、利益だけでなく、売掛金・在庫・借入金返済なども含めて会社の数字を見ることが重要です。

三松会計事務所では、毎月の試算表を作成して終わりではなく、経営者の方と一緒に会社の数字や資金繰りを確認し、今後どのような対策が必要なのかを考えることを大切にしています。

会社の利益と資金繰りについてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

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