借入金の利息は節税になるのか?

stux / Pixabay

 

おはようございます。

大阪の税理士、三松です。

昨夜は甲子園で阪神ー巨人戦を観戦してきました。

終盤まで投手戦のいいゲームだったので0-1での敗戦は悔しいです。

今日はなんとか前半戦の最後を勝利で飾って、後半戦に望みをつないでほしいです。

さてさて、今回は「借入金の支払利息」についてのお話です。

 

借金した方が節税になるのか?

「借金をすれば節税になるんでしょ?」

こういった質問を受けることがあります。

 

銀行から融資を受けるなど、借金をした場合には利息を支払わなければいけません。

 

元金の返済はもちろん経費になりませんが、利息の支払いは経費として認められます。

利息を支払うことにより、利益が圧縮されるので、税金が安くなるということです。

 

しかし、支払利息を支払うことが、節税になったと喜んでいいのでしょうか?

 

設例で見てみましょう。

100万円の利益が出ていたた場合、法人税率が30%として

 

100万円×30% = 30万円の税金を払わなければなりません。

100万円の利益から30万円の税金を引いて、手元には70万円のお金が残ります。(元金の返済は含まない)

 

一方、借金があり支払利息を支払う場合はどうでしょうか?

同じく100万円の利益が出ていて、支払利息を10万円支払う場合です。

 

(100万円ー10万円)×30% =27万円の税金です。

「おっ、税金が3万円安くなっているから節税効果があるやん」と思われ方、ちょっと待ってください。

 

手元に残るお金を見てみましょう。

100万円ー10万円ー27万円=63万円 となります。

 

税金は3万円安くなったけど、手元に残るお金は7万円も減っています!

いくら節税できても、お金が減ってしまっては意味がないのではないでしょうか。

 

借金は節税のためにするものではない!

事業を継続していくために、融資が必要になる場合があります。

 

しかし、節税になるからといって無駄に借金することは違うのではないでしょうか。

 

借金は将来の事業への投資、未来への設備投資、資金繰りが厳しいときのつなぎ資金などに使うべきでだと思います。

 

利息で支払おうが税金で支払おうが、出ていくお金は一緒です。

節税とういう観点よりも、お金を残すとういう観点が重要になると思います。

 

車を購入するときも考え方は一緒!

車の購入をするときも、「現金払い」、「ローン」、「リース」のどれがいいのか聞かれることがあります。

 

私は、「トータルで一番支払い額が少ないのにしてください」と回答しています。

 

改正により購入でも帳簿価額1円まで償却費として経費にできるので、トータルで見たい場合、購入でもリースでも節税効果は変わりません。

そうなると、いかに支出を減らすかです。

 

もちろん、リースの場合などメンテナンスといった保守サービスにメリットがあれば、そちらを選んでもらいますし、会社の資金繰り状況を考えてローンをお勧めすることもあるかもしれません。

 

一つ言えるのは、節税だけで考えることはないということです。

 

まとめ

会社を経営するうえで、節税に取り組むことは重要です。

しかし、節税ばかりに囚われて、無駄なお金の支出をしていないかということをもう一度考えていただきたいです。

税金でも経費でも、出ていくのは同じお金です。

いくら経費を使っても、その30%分しか税金は減りません。でもお金はもっと減ってしまいます。

お金を残す経営に取り組んでいきましょう(^^)/

 

 

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