おはようございます。
茨木市の税理士、三松です。
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業者を支援することを目的に支給される給付金が「持続化給付金」です。
今回は、この持続化給付金について現時点(2020年4月14日)でわかっていることを確認したいと思います。
持続化給付金とは?
新型コロナウイルス感染症の拡大により、特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧とするための事業全般に広く使える給付金となっています。
売上が激減している事業者に、国から給付金を支給しますという制度です。
その給付額は、法人は200万円、個人事業者は100万円となっています。
支給対象者は次の通りです。
中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者を広く対象(資本金10億円以上の大企業を除く)とし、新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している者となります。
また、医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人についても幅広く対象となっています。
給付額について
上にも記載したように、給付額は法人は200万円、個人事業者は100万円です。
ただし、昨年1年間の売上からの減少分が上限となっています。
売上減少分は、前年の総売上(事業収入)-(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月) で計算します。
例えば、法人で前年の売上が5,000万円で前年同月比▲50%の月の売上が200万円だった場合
5,000万円 - 200万円×12か月=2,600万円>200万円となり満額の200万円が給付されることになります。
ここで気になるのは、前年同月比▲50%月の対象期間について、どの月を選択するのかということですが、
これについては、2020年1月~2020年12月のうち、2019年の同月比で売上が50%以上減少したひと月について、事業者が選択できます。
また昨年創業された方など、比較対象の売上がない方についても、それらの方に合った対応を引き続き検討されていますのでご安心ください。
申請・給付について
申請については、補正予算の成立後、1週間程度で申請受付を開始するそうです。
電子申請の場合は、申請後、2週間程度で給付することを想定しているとのことです。
申請に必要な情報は、次の通りです。
法人の方は、住所、口座番号、法人番号、2019年の確定申告書類の控え、減収月の事業収入額を示した帳簿等
個人事業主の方は、住所、口座番号、本人確認書類、2019年の確定申告書類の控え、減収月の事業収入額を示した帳簿等
現時点での必要書類ですので、今後、変更や追加の可能性があることにご留意ください。
申請方法については、Web上での申請を基本とし、必要に応じて感染症対策を講じた上で完全予約制の申請支援を行う窓口を順次設置する予定だそうです。
申請にあたり、GビズIDを取得しなければならないといった情報が流れているそうですが、GビズIDの取得は給付要件ではないので、取得する必要はありませんのでご注意ください。
今から準備しておくこと
申請には減収月の事業収入額を示して帳簿等が必要になります。
売上が減少している3月や4月の帳簿や試算表を早めにまとめておくことで、売上減少を確認できる資料とすることができます。
帳簿等については様式は問わないとはなっていますが、もしかしたら試算表や帳簿が必要になる可能性もあります。
申請が始まったらすぐに提出できるように、今から準備しておきましょう。
また、申請に必要な事項の詳細については、4月最終週を目途に確定・公表するとのことです。
経済産業省のサイトを細目にチェックするか、顧問税理士等の専門家に情報提供してもらうなど、情報をいち早くキャッチして行動できる準備をしておきましょう。
まとめ
持続化給付金について、現時点(2020年4月14日)でわかっていることをまとめてみました。
今後、内容の変更や追加などもあると思いますのでご注意ください。
もちろん200万円や100万円の給付ではぜんぜん足らないという事業者も多いと思います。
しかし、給付金を受けることで少しだけでも経営の不安が取り除かれるのではないでしょうか。
そのためにも、今から準備できることをしっかりやってスムーズな給付申請を行いましょう。