保育所の経理処理 職員給食費編

保育所の場合、勤務している保育士さんたちも園児と同じ給食を昼食として食べる場合があるかと思います。

保育士(職員)さんから預かる給食費はどのように経理処理するのでしょうか?

今回は保育所(社会福祉法人)の経理処理 職員給食費編です。

職員から給食費を預かる仕訳

まずは職員さんから給食費を預かる場合です。

給食費を預かるというイメージで「職員預り金」という科目を使用しそうです。

これも間違いではありませんが、もっと簡単に経理処理するために事業活動計算書の勘定科目を直接使用していきます。

 

職員から給食費を預かった場合は次の仕訳で経理処理します。

 

普通預金(現金) / 利用者等外給食収益 

給与天引きする場合は

 諸口     / 利用者等外給食収益 

 

職員預り金ではなく「利用者等外給食収益」という科目を使用します。

 

また別の処理として法人の費用を減らすという考え方もあると思います。

給食代を委託先などに支払った場合は「給食費」という科目で経理処理します。

給食費 / 現金

 

で、職員から給食費をもらった場合は

現金 / 給食費

貸方(左側)給食費として職員の給食費の負担分を費用からマイナスするという考え方です。

職員負担分の給食費をマイナスすることで保育園としての負担は同じになるからです。

 

しかし保育所の会計処理としては職員から給食費ををもらった場合はあくまでも収入という考え方になりますので、利用者等外給食収益という勘定科目を使用するので注意しておきましょう。

 

給料天引きの際に職員預り金を使用したとしても、最終的には利用者等外給食収益への科目振替が必要になるので始めから当該科目で仕訳をするようにした方が仕訳が簡単です。

 

職員の給食費は支出も違う科目で処理

給食の材料を購入した場合や給食を外部の業者さんに委託している場合は「給食費」や「給食委託費(業務委託費)」と科目で経理処理します。

これらの科目は利用者(園児)に対するものであって職員等の利用者(園児)以外の者に対する給食の提供に係る支出については別の科目を使用して経理処理しなければなりません。

 

ずばり、その勘定科目は

「利用者等外給食費」です!

 

ですので、職員さんが食べた分の給食費については「給食費」から「利用者等外給食費」に振り替える必要があります。

 

さて振り替えをするとなると金額をいくらにするかです。

「職員さんが食べた分の食材費なんかわからない」という声が聞こえてきそうですが難しく考えなくて大丈夫です。

職員さんから給食費として預かった(給料天引きした)金額を利用者等外給食費に振り替えればいいのです。

ですので利用者等外給食費収益と利用者等外給食費は決算書では同じ金額になるはずです。

 

職員さん以外には、行政監査で給食を試食した場合なんかもこちらの科目で処理することになります。

 

まとめ

保育所での職員の給食費の経理処理についてまとめました。

職員から預かる給食費は「利用者等外給食収益」で経理処理し、同額を「利用者等外給食費」に計上するようにしましょう。

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