銀行に融資を申し込む場合に、「直近の試算表を出してください」と言われたことはありませんか?
決算書は毎年提出しているのに、なぜ銀行は試算表の提出を求めてくるのでしょうか?
それは決算書ではわからない現在の会社の業績や財務状況を確認するためです。
今回は、銀行が試算表のどこを確認しているのか、融資を受ける会社が確認したいポイントを解説します。
銀行が試算表を求める理由
決算書はあくまで決算時点での数字を表しています。
決算が終わってすぐに融資を申し込む場合は別として、期中で融資を申し込む時には決算書は過去の数字となります。
銀行としては決算後の業績がどうなっているのか現状の業績を知りたいわけです。
決算が黒字でも急激に業績が悪くなっている場合もありますし、逆に決算が赤字でも業績が回復している場合もあるわけです。
試算表を提出することで銀行は現状の会社の業績や財務状況を確認することができます。
融資の審査や融資後の管理において、銀行は会社の現状や返済能力を確認するために試算表の提出を求めるのです。
銀行が確認する5つのポイント
銀行は試算表のどこを確認しているのでしょうか?
①売上高
まずは売上高です。
売上高が去年の同時期と比較して増えているか、減っているのか?
もちろん売上が増えていることにこしたことはありませんが、どちらにしても増減理由をしっかり説明できるようにしておきましょう。
②利益
銀行が一番確認したいポイントといってもいいくらい利益は重要です。
現状、会社が儲かっているのかそうでないのか。
赤字だからといって必ず融資が受けられないわけではありませんが、赤字が続いている場合、返済能力を慎重に判断され、融資が厳しくなる可能性があります。
しかし、赤字だからこそ融資が必要なんだという場合も多々あります。
赤字の場合にはその原因をしっかり説明できるようにし、今後会社の業績はどうなるのか?融資を受けることによってどのように改善していくのかを説明できるようにしておきましょう。
③現預金
銀行は手許資金に余裕があるのかというところ確認しています。
「余裕があれば融資なんか受けない」と思うかもしれませんが、手元資金が極端に少なく、資金繰りが逼迫している場合には、銀行も融資の判断を慎重に行う傾向があります。
だから現預金がある間に早めの融資対応が必要になるのです。
現預金があるかないかが融資のための銀行が見るポイントと知っておくだけで、融資のタイミングの意識が変わってくるのではないでしょうか?
④借入金
銀行は借入金の残高も確認しています。
借入残高が大きい場合、今後の返済負担が会社の資金繰りに与える影響を銀行は確認しています。
銀行は借入金の残高だけでなく、会社の利益やキャッシュフローに対して返済負担が大きすぎないかを確認しています。
借入金の残高が月商の何か月分に相当するかという「借入金月商倍率」も、財務状況を確認する一つの指標です。
ただし、適正な借入金の水準は業種や設備投資の状況などによって異なるため、借入金の残高だけで判断することはできません。
大切なのは、今後の利益や資金繰りから無理なく返済を続けられるかどうかです。
⑤売掛金・在庫
売上がしっかり回収できているか、過剰在庫になっていないかを銀行はこれらの勘定科目でチェックしています。
売上が増加していても回収できていなければ、お金が増えず返済もできません。
売掛金や在庫が適正な水準になっているか確認しておきましょう。
また売上が増加するときは売掛金や在庫が増え、運転資金が増加することを理由に融資を受ける場合があります。
その場合は売掛金や在庫が増えている理由を銀行に説明できるようにしておきましょう。
試算表が遅れている会社は注意
銀行から試算表を求められても、直近の数字が完成していなければ現在の業績を十分に説明できません。
2,3か月前の試算表であれば「直近の試算表を出してください」と、融資を受けるまでに時間がかかってしまう可能性があります。
月次決算をして毎月試算表を作成していれば、「きっちり経理している会社なんだな」と銀行からの信頼性も上がり、融資の相談もスムーズに進められるようになります。
社長が未来の数字を語れるか!
銀行が確認する5つのポイントでも書きましたが、現在の業績は試算表で確認するとともに、今後の業績の推移についても聞かれるはずです。
売上が減少していても、なぜ減少したのか?
今後どのように改善するのか?
資金繰りはどうなっていくのか?
どういった理由で融資が必要なのか?
試算表を提出するだけでなく、社長自身が会社の数字を理解し、今後の動向についても説明できるようにしておきましょう。
銀行との情報共有が大切!
資金が不足してから融資を申し込むのではなく、早めに業績や資金繰りを把握して銀行と情報共有しておくことが大切です。
融資を受ける時だけ試算表を提出するのではなく、何もなくても定期的に試算表を提出することで銀行との信頼関係を築くことができます。
三松会計事務所では、月次決算のモニタリングサービスを活用することで毎月の試算表を銀行にデータで提出するサービスがございます。
ぜひ、このサービスを活用して銀行との信頼関係を築いていただきたいと思っています。
まとめ
銀行が試算表の提出を求める理由と確認すべきポイントをまとめてみました。
月次決算の重要性をあらためて感じていただけたのではないでしょうか。
試算表を経営や融資に活かしたい経営者様へ
三松会計事務所では、毎月の試算表を早期に作成し、経営者の方と一緒に会社の業績や資金繰りを確認することを大切にしています。
また、融資や金融機関への対応についても、会社の数字を踏まえたサポートを行っています。
「銀行から試算表を求められても、すぐに提出できない」
「会社の数字をうまく説明できない」
「資金繰りや融資について税理士に相談したい」
このようなお悩みをお持ちの経営者様は、お気軽にご相談ください。
P.Sトラキチ税理士の独り言(2026年10月13日)
今週からクライマックスシリーズファイナルステージが始まります。
相手は勢いのあるベイスターズです。
まずは、初戦をきっちり勝って自分たちの野球をやっていきましょう!