小規模企業共済制度の特例措置について

おはようございます。

茨木市の税理士、三松です。

新型コロナウイルスの対策として、助成金や融資などさまざまな制度が公表されています。

今回は、小規模企業共済の「特例緊急経営安定貸付等」についてみていきたいと思います。

 

特例緊急経営安定貸付の実施について

内容

特例緊急経営安定貸付とは、経済環境の変化等に起因した一時的な売上の減少により、資金繰りが著しく困難な時に、経営の安定を図るために事業資金を低金利で借り入れできる制度です。

 

今回の新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、業況が悪化したことにより売上が減少した小規模企業共済の貸付資格を有する契約者に対して、特例緊急経営安定貸付が実施されます。

 

 

借入額について

借入額は50万円~2,000万円となっており、掛け金の納付月数に応じて、掛け金の7割~9割が借入れの範囲内となります。

掛け金の納付金額が多ければ、それだけ多くの金額の貸付けを受けることができます。

 

借入期間

借入額が500万円以下の場合は4年、借入額が505万円以上の場合は6年となっています。

いずれの場合も据え置き期間が1年含まれています。

 

利率

今回の緊急経営安定貸付の貸付利率は0%、いわゆる無利子です。

無利子ですので、手元に資金を置いておいても損はないですし、資金繰りに急を要する場合は前向きに検討するべきだと思います。

 

返済方法

据置期間1年後、6ヶ月ごとの元金均等割賦償還となっています。

「元金均等割賦償還」とは、返済金額のうち、元金だけが均等になるように返済する方法です。

返済が進み元金が減るにつれて支払い利息も少なくなっていきます。

 

担保・保証人

担保・保証人については不要となっています。

 

その他の特例措置について

その他にも特例措置を見ていきたいと思います。

 

共済契約者貸付利用者の延滞利子が免除されます。

令和2年4月7日時点で契約者貸付を受けている方は、延滞利子を約定償還期日から1年間免除されます。

なお、約定償還期日が令和2年3月1日以降の借入れが対象となります。

 

掛け金納付期限の延長等

希望することで、掛け金の納付期限の延長、又は掛け金月額の減額のいずれかを選ぶことができます。

これについては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、業況が悪化したことにより最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模企業共済の契約者の方がご利用いただけます。

 

掛け金の納付期限の延長については、納付期限を最大で6ヶ月延長し、この期間の掛け金の納付(掛金請求)が停止されます。

掛け金月額の減額については、1,000円から70,000円の範囲内(500円単位)で自由に選択できます。

 

すぐに解約してしまうと元本割れの場合もありますし、任意解約の場合は一時所得なって税金がかかってしまう場合があります。

解釈する前に、納付期限の延長や減額により契約を続けれるのかどうかをまず検討しましょう。

 

まとめ

小規模企業共済制度の特例措置についてまとめてみました。

新型コロナウイルスの終息が見えいない中、不安な日々は続きます。

借金は嫌だと思う気持ちはわかりますが、資金がなくなれば事業は継続できなくなってしまいます。

まずは、当面の資金を確保して事業を継続できるようにしましょう。

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