おはようございます。
茨木市の税理士、三松です。
新型コロナウィルスの終息がいっこうに見えず、小規模企業や個人事業主の方の不安は高まる一方です。
国の経済対策による助成金や融資政策などいろいろな対策が打ち出されています。
こういった対策を利用するためにも、現状を把握する必要があるのではないでしょうか。
そこで、今回は「固定費」について考えたいと思います。
固定費を把握する。
新型コロナウィルスの影響で飲食店を営んでいる事業者は売上が激減しています。
しかし、売上がなくても発生するのが固定費です。
固定費とは、家賃や人件費が該当します。
まずは、この固定費を把握しましょう。
毎月の家賃がいくらかかるのか?
人件費はどれくらい支払いってるのか?
広告宣伝費にいくら使っているのか?
ざっくりですが、売上が0円であれば、これらの固定費の合計金額が赤字になるということです。
1ヶ月で固定費がいくらいるということがわかれば、手元資金でどれくらい持つとういのがわかります。
手元資金が1,000万円で、固定費が1ヶ月100万円なら10ヶ月は資金が持つということです。
10ヶ月資金が持つということがわかれば、少しは安心できるかもしれません。
また、融資を受ける金額の根拠にもなります。
「固定費が1ヶ月100万円かかるので、10ヶ月分の1,000万円を融資してほしい」という明確な融資申込みができます。
「ざっくり1,000万円融資してほしい」と金融機関に申込むのでは、金融機関からの立場としても、融資しやすいのはどちらか明白ではないでしょうか。
固定費を把握して現状を分析しましょう。
固定費を見なおす
固定費を把握できたなら、一次にムダな固定費がないか見直してみましょう。
家賃などであれば、こういった危機的な状況ですので、大家さんと交渉することで、一定期間家賃を下げてもらえるかもしれません。
人件費については、アルバイトやパートさんであれば、勤務時間を調整することで削減することもできます。
また国の制度である雇用調整助成金を活用して、休業手当を支給するという方法で、人件費の負担を減らすことができます。
売上が戻った時に人材を確保しておきたいと考える企業に活用してほしい助成金です。
広告宣伝費もこの際、見直してみましょう。
定期的な支払いなど、儲かっているときは深く考えずに毎月定額を支払っている可能性があります。
その支払いが売上につながっているのか、広告宣伝の効果があるのかといったとことを見直しましょう。
その他の経費も見直すチャンスです。
現在、新型コロナウイルスの影響で自粛要請がかかっているため、交際費などは減少しているはずです。
なあなあの付き合いで支出していた交際費や会費なども見直して固定費の削減に取り組みましょう。
固定費を削減できれば、毎月の赤字がそれだけ減るとういうことです。
赤字が減れば、現状の資金で持ちこたえることができる期間も延びます。
仮に100万円の固定費が80万円になれば、手持ち資金が同じ1,000万円でも12.5ヶ月と約1年もつことになります。
融資を受ければ、さらに期間が延びるということです。
まとめ
固定費を把握することで、どのくらいの期間、資金が持つのかということがわかります。
それがわかったからといって、何も変わらないという考え方もあるかもしれません。
この危機的な状況を乗り切るためには、まずは現状を知ってどう取り組むかを考えることが重要だと思います。